太陽光発電の要となる太陽電池セルは,発電効率が良いことと低コストであることから多結晶シリコンが最も普及しています。

 一般的に、多結晶シリコンウェーハは鋳造されたシリコンインゴットをスライスすることにより厚さ0.3mm 程度のものが得られます。

 一方、今回の製作で使用したセルは、RWE SCHOTT Solar 社特許技術であるEFG 製法(リボン法の一種)によるもので、溶融シリコンから厚さ0.3mm の八角形チュ−ブを直接生成し、これをカットすることにより、※切断ロスを最小限に抑えたウェ−ハを作ることができます。

 

※切断ロス

 

従来のキャスト法だと・・・

 

 シリコンのかたまりをワイヤソーで切断してウエハを製造します。

そのため、ワイヤーソーの厚みのシリコンロスが発生します。また、ワイヤーソーによりウエハの表面が傷つくため、洗浄が必要となります。

 

EFG製法だと・・・

 

 レーザーで所定の長さに切断しシリコンウエハを製造しますので、従来のキャスト法で、スライス時に発生していたシリコンロスがなく洗浄工程も不要です。

 

EFG製法のメリット

 

1. セル製造時のシリコンの消費量が少ない。

2. 洗浄液の廃液処理が不要。

3. シリコン原料の歩留まりが向上する。

4. 製造工程がシンプルである。

5. 特有の結晶構造並びに表面性状により,結晶粒の目立たない外観を得ることができる。

 

環境にやさしい製造法によるコストパフォーマンスに優れたモジュールだといえます。

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