PVモジュール製作手順【その1】


 今回、昭和ソーラーエネルギー株式会社での研修で学んだPVモジュールの製作過程を工程順に紹介していきたいと思います。なお、研修に携わらなかった部分についての説明は割愛させていただきます。

主な工程
1.セルカット
10.ラミネート
2.ペースト塗布
11.整形
3.リボン付け
12.エッジ処理
4.はんだ付け
13.フレーミング
5.ペースト塗布
14.ケーブル・J.B.
6.ストリングス
15.最終検査
7.洗浄・テープ
16.拭上・梱包
8.セルサーキット
17.出荷
9.中間検査
 
    ●製作結果


2.ペースト塗布

 太陽電池セルのマイナス側の面(表面)にペースト状のはんだを塗布する。塗布する場所は、セルの電極が細くなっている部分に、リボン電極が重ならないように考えて選ぶ。そのとき、ペーストはんだがしっかり載るように意識することが大切である。少量過ぎると後々の作業で苦労することになる。

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3.リボン付け

 リボン電極は、はんだから少し上の部分を先頭にしてまっすぐセル上の電極からはみ出ないように載せる。できるだけまっすぐ載せないと、後の工程に支障がでる(ストリングス作成時に歪みが生じてしまう)。

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4.はんだ付け

 リボン付けしたセルをホットプレートの上に載せる。数秒程度ではんだが溶け接着ができる。しっかりとリボンがセルに隙間なくついているのを確認してから、セルをホットプレートから下ろす。置きすぎるとセルの特性を悪くしてしまう恐れがある。

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5.ペースト塗布

 プラス側の面(裏面)にペーストはんだを塗布する。これは、セル同士を直列にリボン電極でつなぐときに使う。

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6.ストリングス

 セル間隔を適度に空けて、セルとセルを直列につなぐ。間隔を間違えるとラミネート時のセル割れの原因になったりする。まず、ストリングスの最上部になるセルにリボン電極をはんだ付けする。次にセルを4〜5枚縦に並べて、最上部のセルの下側にあるリボン電極をすぐ下のセルにはんだ付けする。これを繰り返してストリングスを作る。

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7.洗浄・テープ

 各ストリングスを、+からーまで直列になるように置いて仮止めする。はんだを使う場合、フラックスに含まれる塩素成分は、長期利用すると腐食や変色の原因となるため、洗浄除去する。

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8.セルサーキット

 各ストリングの電極同士をリボン電極でつなぐ。余分なリボン電極をセルを割らないように切り落とし、はんだでつなぐ。さらに、末端の電極部分に銅製の金属板を取り付ける。

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次の工程へ進みます。

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